脱腸の治療

足の付根のポッコリは脱腸のシグナル!見逃さずに早期治療が肝心

脱腸とは正式には鼠径ヘルニアと呼ばれており、足の付根の部分である鼠径(そけい)から本来お腹の中に収まっているはずの腸の一部が腹膜と一緒に腹壁の外にはみ出してくる病気で、特に中高年の男性に多いのが特徴です。 脱腸は、初期症状は足の付根のところにポッコリと出っ張りができる程度で痛みなどの目立った症状があらわれないので放置されがちですが、悪化してくると、お腹が突っ張っているような違和感を感じ出し、下腹部の激痛や息苦しさ、吐き気などの症状があらわれるので、立っているのもつらくなります。 最悪の場合、はみ出した部分の腸が壊疽を引き起こして命の危機に晒される場合もあるので、違和感を見逃さずに早期の治療が大切です。 成人の脱腸は、主に筋肉の衰えなどの影響で腹壁の強度が低下し、ちょっとした負荷で腸が腹壁の筋膜を突き破りやすくなることによって引き起こされます。 特に立ち仕事が多い方は日常的に腹壁に負担がかかっているので、脱腸になりやすいといわれています。 なお、脱腸は女性や乳幼児の発症者も少なくなく、特に子どもの場合には先天性のものが多いので、親が異常を見逃さずに発見したら速やかに医療機関を受診しましょう。

中高年が知っておきたい脱腸の治療法

脱腸(鼠径ヘルニア)は、悪化すると痛みや息苦しさで日常生活に支障をきたすばかりか、最悪の場合、腸が壊疽して死に至る危険性もあるので、早期治療が重要といえます。 脱腸は腸が鼠径部の筋膜を突き破って外に出てくることによって生じる病気なので、根治を目指すならば手術によってはみ出た部分を押し戻し、再び出てこないように破れた部分を塞ぐ必要があります。 脱腸の手術は、昔は周囲の筋肉やすじを縫い合わせて破れた筋膜を強引に塞ぐ手術が主流だったので、術後の痛みが大きく、手術後に入院して安静にする期間が必要でした。 しかし、現在では、より患者さんの負担の軽い、メッシュシート状の人口補強材で破れた部分を塞ぐ手術が主流となっています。 この手術方法は、比較的短時間の施術が可能で、術後の痛みが小さくてお腹の突っ張り感もでないなど術後の経過も良好です。 なお、最近は局所麻酔による日帰り手術を行う病院も増えているので、早期の社会復帰を目指す方はこうした病院を選びましょう。